『ソニック ワールドアドベンチャー』ハミだしブログ

電話先のVE研スタッフ、辻下(以下、辻下) ： つ、つーじー？(笑)

えー、ヨシノです。
「ナイト・オブ・ザ・ウェアホッグ」のことなんだけど……

辻下　：　うん。何？

アレって、どうやって作ったの？
ブログのネタにしたいから、軽くちょこっとハミだして。
ちょっと、ヨシノ！
その言い方はストレートすぎるって！

辻下　：　…………。

……？

辻下　：　じゃあ、今から、VE研に来られる？
　　　　　　そこで、いろいろ教えてあげるよ。

はーい。
よっしゃー、取材アポ、ゲットー。
わーい！ VE研ってどういうところかなあ！
楽しみ～！

そして2人で、セガVE研のフロアへ……

辻下 ：　あ、来たね。2人とも。

やっ、ツージー。
色々話を聞かせてもらいに来ました☆
15分くらいでさくっと終わるから、よろしく！

辻下　：　…………。

それにしても、VE研っておしゃれだね～！
同じセガでも別世界ってかんじ！
……おや。
なんか、見覚えのある姿が……

辻下　： 「ナイト・オブ・ザ・ウェアホッグ」ムービー中に出てきた、
　　　　　幽霊の女の子の模型だよ。
　　　　　そういうの作って3Dモデル作るときの資料とかにするの。

ほう。
この女の子、可愛かった！
顔とかデザインだけじゃなく、動きとか、
わがままなお姫様って感じの性格が！
あのムービーって、台詞は無いのに、
キャラ立ってるよね。
ソニックやチップ以外のキャラクターも。

辻下 ： じゃあ、会議室で話そうか。
　　　　　2人とも、こっち来て。

わっ、何これ！？

辻下 ： 会議で使った、ムービーのコンテだよ。
　　　　　一枚一枚のコマが切り張りできるようになってて、
　　　　　そのコマを並べ替えたり抜いたり追加したりしながら、
　　　　　どういうシーン構成にしようか話し合うの。

ほう。
いろいろ決まるまで
どのくらいかかったの？

辻下 ： ストーリーとシーン構成が決定して、
　　　　　実際の制作がスタートするまで、1年くらい。

いちねん！？
うわ。　はるかに想像越えてきたよ。

辻下 ： その1年の間に、こういうものも作ったよ。

設定資料……？
ソニック、チップ、3人の幽霊……
ていうか、細かっ！
幽霊たちの名前はもちろん、性格、嗜好、生前のこと、
幽霊になった原因まで書いてある！
しかも、ブ厚っ！
何ページあるの、これ！

辻下 ： それでも、ほんの一部だよ。
　　　　　性格や趣向はキッチリ細部まで決めておけば
　　　　　キャラクターの動きをつけるときに
　　　　　ふとしたクセや演技わけによる深みが出るからね。

あっ！ そっか、こういうとこまで決めてるから
台詞の無いムービーでも
キャラクターの性格とか存在感がすごく伝わってきてたんだ！
服の写真とか、家具の写真とかが多いのは、何で？

辻下 ： それは材質や細部の資料。
　　　　　例えば、ムービーに登場する女の子幽霊が着る服の材質はコレで、
　　　　　透け方はこの程度で、こういう動かし方をする……っていうイメージ。

そ、そんなところまで決めるの！

辻下 ： 50人以上のスタッフが同じものを作るんだから、
　　　　　はっきりしたイメージを用意して、共有しなきゃいけないからね。
　　　　　方向性がブレないように、土台を固める作業は重要でしょ。

ツージー、パネエ！
いやー、いいものをハミだしてもらいました。
うん！
突然ごめん、ありがとう！
じゃあ、今回はこれで……

辻下 ： 待って。まだ終わってない。

へっ？

辻下 ： 今回のムービーはすごく思い入れがあるの！
　　　　　60人からなるスタッフの情熱と苦労が詰まってるし！！

　　　　　今までゲームムービーを手がけてきたVE研が
　　　　　初めて作ったオリジナルムービーで、
　　　　　VE研にとっても大きなチャレンジだし！

う、うん。

辻下 ： だから、「軽くちょこっと」ハミだすなんて許さない。
　　　　　ハミだすからにはじっくりねっとり取材して
　　　　　徹底的に残り一滴までハミだすのよ！

あっ、何気に電話を根に持ってたんだねツージー！

辻下に引きずられていく、マツバラとヨシノ

辻下 ： 来なさい！ 次はアニメーターの席を案内するから！！
　　　　　そこでこのムービーに対する
　　　　　私たちのあふれだす情熱や苦労を理解しなさい！

ヒー！！
な、なんだか、
凄いことになってきた……！

ソニックのショートムービー 『Night Of The Werehog』
2009年3月1日よりキッズステーションにて放映決定！

詳しくはこちらのサイトをご覧下さい。

日時: 2009年02月27日 19:30 | パーマリンク